うつ病の薬で副作用がひどいときは、レビー小体病の疑いも

レビー小体(Lewy body)型認知症(レビー小体病)は、初期の段階では、うつ病と区別がつきにくい病気です。そして、レビー小体(Lewy body)型認知症(レビー小体病)には、薬剤過敏性という特徴があります。もし、うつ病と診断されて、重篤な副作用に悩まされていたら、うつ病ではなく、レビー小体(Lewy body)型認知症(レビー小体病)ではないかと、うたがってみる必要があります。

ガッテン!「認知症や難病にまで!神経にたまる“ゴミ”の脅威」より

レビー小体(Lewy body)型認知症(レビー小体病)

小阪憲司医師によって提唱、1996年に診断基準が確立した病気

(病気そのものは、昔から存在したが、正しく診断できていなかった)

推計 全国で90万人

レビー小体型認知症は、アルツハイマー型認知症についで患者が多い認知症です。

レビー小体型認知症は、初期には、記憶障害があまり見られないという特徴があります。むしろ、それ以外の症状で始まります。そして、病気初期では、記憶の喪失や認知の異常は観察されず、認知症と呼ばれる状態ではない。

脳細胞の顕微鏡写真

レビー小体
レビー小体

レビー小体

神経細胞内に貯まるゴミ(タンパク質の塊)

神経細胞の中に溜まってくる異常タンパク質の塊

レビー小体が、一個ある場合、その周囲の神経細胞が障害を受けている。

平均83歳の段階で、3人に1人の割合でレビー小体が、蓄積されている。

(レビー小体が溜まっていても、すべての人がレビー小体型認知症の症状が出ているわけではありません。)

レビー小体は、体のあちこちの神経にたまる

頭の側頭葉にレビー小体が貯まると、幻視が見えるようになる。レビー小体は、側頭葉に溜まりやすい。

側頭葉
側頭葉

※脳幹に貯まるとパーキンソン病になる。(後述)

特徴的な症状

「幻視」 実際に存在しないものが見えてしまう症状(例 いないはずの人が見えるなど心霊現象として説明されるような現象)

樋口直美「私の脳で起こったこと レビー小体型認知症からの復活」

仕組み

側頭葉は、目で見たものに意味付けをする作業を行っています。

側頭葉に、レビー小体が貯まることで、側頭葉に働きが悪くなり、見たものを別のものと認識してしまいます。これが幻視です。

レビー小体型認知症の症状

頭痛、不眠、立ちくらみ、便秘、排尿障害、発汗障害、嗅覚低下など

体調が一定しない。

レビー小体病の症状
レビー小体病の症状

レビー小体型認知症が、「うつ」と誤診されると

「幻視」と「頭痛、不眠」の初期症状から、「うつ」と誤診されることがあります。

「うつ病の薬を飲めば飲むほど、症状は悪化する。」場合には、レビー小体型認知症の可能性も疑ってください。

※レビー小体型認知症の患者が、妄想性障害、統合失調症などに使われる薬を使用すると、レビー小体型認知症の薬剤過敏性という特徴から、大きな副作用が出て体の具合が大きく悪くなることがあります。

「抗うつ剤を飲む」と「具合が悪くなる」

  • 頭が朦朧とする
  • 血圧がものすごく下がる(失神して倒れる)
  • 倦怠感(ほとんど一日中寝ているような状態)

レビー小体型認知症の患者が抗うつ剤を飲むと発症する症状

  • 手の震え
  • 食欲低下
  • 失神
  • 記憶力の低下
  • 激しい不安感
  • 対人恐怖症

(すべての型に副作用が起こるわけではありません。)

薬を飲み続けるほどに、症状が悪化する

(医師と相談して)薬をやめるといくつかの症状が緩和する

  • 激しい倦怠感
  • 失神

レビー小体型認知症は、薬剤過敏性という特徴があるため、不用意にレビー小体型認知症の患者さんに、薬を投与すると非常に重大な副作用が出ることが多い。

例えば、総合感冒薬では、レビー小体型認知症の患者さんには、禁忌に近い。

うつ病と誤診されていた、レビー小体型認知症患者が、レビー小体型認知症と診断できれば、重篤な副作用の起こる薬を避けることができることから、生活の質を大きく改善することができる。

レビー小体型認知症の診断

認知症専門の精神科、神経内科、脳神経内科で受診

特徴的な初期症状

レム睡眠行動障害(非常に早くから出てくる(診断の10年前ぐらいから出てくる症状)) (隣の部屋にも響き渡るような)大きな声の寝言や(手を振り回すような)激しい寝相(体動)

一人暮らしの場合の確認方法

  • うなされるような夢(悪夢が多い)を見ることがないか
  • 他の人から指摘されることがないか

はっきりとした幻視

  • (人や虫など)実際にいないものが本人にだけ見えてしまう

体の震えやこわばり

  • 体の動きがおそくなり、手足が震える

急にぼーっとした状態になるなど日によって体調が大きく異なる

  • 着替えや歯磨きができなくなる、一日中ぼーっとしているときがあるなど、日によって大きく体調がことなる。

早期に診断して治療することで、より長く良い状態を保つことができる。完治する治療方法は見つかっていません。

「MIBG心筋シンチグラフィ」で画像診断ができる。

パーキンソン病

自分の意志に関係なく手足が震えたり、進行すると全身の筋肉が、硬直してしまう病気。進行すると転倒の危険が増す。全身の筋肉が硬直し、発症後10年で寝たきりになってしまう。

パーキンソン病もレビー小体が原因

脳幹にレビー小体が貯まると、パーキンソン病になる

脳幹
脳幹

レビー小体が、なぜ貯まるのかは、まだよくわかっていない。

パーキンソン病の初期症状

  • (じっとしているとき)手が震える
  • (素早い動きができず)動作が遅くなる
  • (肩や膝の)筋肉がこわばる・カクカクする

例:携帯電話を持とうとすると、右手が小刻みに震えていた。

進行すると、バランスが悪くなって転びやすくなる

早期発見早期治療が重要

神経内科や脳神経内科で受診

パーキンソン病の治療は、この20年で、大きく治療方法が変化し、薬を使うことで非常に良くなり、良くなった状態で運動すると、更に良くなります。早期発見早期治療できれば、ほぼ、天寿を全うできるといわれています。

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