葉酸摂取で期待できるアルツハイマー、心筋梗塞、脳卒中の予防

2019年9月29日

葉酸は、従来から、妊娠前から妊娠初期の摂取により、胎児の二分脊椎などの神経閉塞障害の予防や貧血の予防に効果があると言われています。

最近の研究で、老化による脳の萎縮を原因とする認知症、血管障害が原因となる心筋梗塞、脳卒中の予防に効果が期待されています。

葉酸とは

葉酸は、貧血になる猿とならない猿の違いを探したときに見つかった物質であり、最初、ビタミンMと呼ばれました。その後、ほうれん草からも見つかったことから、葉酸と呼ばれるようになりました。

葉酸の健康効果

DNAを作る際に、葉酸が必要なことが知られており、大量の細胞分裂を行う妊娠時の赤ちゃんが大量に必要とします。「二分脊椎などの神経閉塞障害を減らすために、妊娠前から妊娠初期の葉酸の摂取が重要」であることが、2000年ごろから、母子手帳にも記載されています。また、貧血の防止に効果的にも効果があることが知られています。

また、近年の研究で、老化による脳の萎縮を原因とする認知症、血管障害が原因となる心筋梗塞、脳卒中の予防に効果が期待されています。

葉酸の認知症、心筋梗塞、脳卒中に対する効果の検証

葉酸の摂取は、老化による脳の萎縮を原因とする認知症、血管障害が原因となる心筋梗塞、脳卒中の予防に効果が期待されています。

特に、認知症に関しては、認知症の予防については、従来から知られている十分な睡眠、有酸素運動に加えて、葉酸の積極的な摂取も推奨されています。

調査結果

65歳以上のアメリカ人965名を1日の葉酸摂取量ごとに分類しアルツハイマー病の発症率を調査(3年~9年)

65歳以上のアメリカ人965名を1日の葉酸摂取量ごとに分類しアルツハイマー病の発症率を調査(3年~9年)

葉酸摂取量 アルツハイマー発症率

 葉酸摂取量  アルツハイマー発症率
 292.9以下  1
 293.0-365.0  0.9
 3650.1-487.8  0.7
 487.9以上  0.5

「Luchsinger JA et al. Arch Neurol 2007」

大阪大学14年間全国6万人の追跡調査

葉酸摂取量   心筋梗塞などで亡くなった人
 男  女
 270未満  1  1
 272-351  0.79  0.97
 352-430  0.69  0.43

「Cui R et al. Stroke 2010」

葉酸のどんな効果が、認知症、心筋梗塞、脳卒中を予防するのか

葉酸が、認知症、心筋梗塞、脳卒中をどのようなメカニズムで予防するかについては、以下の効果の影響が考えられています。

  • 細胞分裂を促進する
  • 活性酸素の発生源であるホモシステイン値を低下する

効果が、推測されていますが、葉酸を多く摂取している人は、野菜などから葉酸以外のビタミンやその他の栄養源も多く取っていると考えられるため、純粋な葉酸の効果は、今後の研究が待たれます。

葉酸で、活性酸素を発生するホモシステインを抑制する

認知症、血管障害、脳卒中を予防する仕組みは、ホモシステインの発生を抑制することで、活性酸素の発生を抑えることが作用していると考えられています。

  • ホモシステインが活性酸素を発生
  • 活性酸素、脳の萎縮(アルツハイマー)の原因の可能性があります。
  • 活性酸素が血管に作用すると動脈硬化や脳卒中や心筋梗塞の原因になります。
  • 活性酸素が骨に作用して、骨粗しょう症の原因になると言われています。

葉酸の摂取推奨量

葉酸の摂取推奨値(1日)

  • 妊婦 480マイクログラム
  • 成人男女240マイクログラム(貧血を目安に値を設定)
  • 国際連合食料農業機関(FAO)、世界保健機関(WHO)での推奨値 400マイクログラム

※世界の81ヶ国では、穀類に葉酸を添加していないと販売できない。

日本人の平均葉酸摂取量 277マイクログラム「国民・健康栄養調査(平成28年)」と比較的多く、これまで通りの食生活に、およそ、120マイクログラム分の摂取を増やせば、アルツハイマー病の発症率や心筋梗塞による死亡率が減少する400マイクログラムを摂取することができます。

120マイクログラム=生のほうれん草で、120g

葉酸の摂取方法

葉酸を多く含む食品やサプリメントから摂取できます。

葉酸の摂取方法

サプリメントには、摂取制限があるので、多くの量は摂取できません。サプリメントや葉酸強化食品の場合は、1mg/日の上限量が設けられています。葉酸サプリメントは、サプリメントだけで摂取するのではなく、葉酸を含む食品と合わせて摂取すること良いと言われています。

葉酸米、栄養強化米などの葉酸添加穀類を使用すると摂取しやすいと思われます。

葉酸を多く含む食品

食品から摂取する場合は、摂取し過ぎによる問題は無いと言われていますので、1日400mg(国際連合食料農業機関(FAO)、世界保健機関(WHO)での推奨値)を超える量の摂取を目指すのが良いと言われています。

効果的に摂取するための調理法

葉酸は、水に溶けやすく、光と熱に弱い為、茹でる(45%に減少)より、蒸したり(90%に減少)、レンジ調理がお薦めです。

茹でる 蒸す 炒める
ブロッコリ 100% 45% 90%
ほうれん草 100% 80% 98%

※ほうれん草に含まれるシュウ酸のとりすぎには注意が必要です。

葉酸を多く含む代表的な食品

食品に含まれている葉酸の値は、「日本食品標準成分表」に掲載されています。

葉酸を多く含む代表的な食品
食品名 画像 摂取目安 葉酸の量(μg)
ほうれん草 ほうれん草 60g(2株目安) 126
グリーンアスパラガス グリーンアスパラガス 60g(3本目安) 114
春菊 60g(3本目安) 114
納豆 納豆 50g(中1パック目安) 60
いちご いちご 75g(中5粒目安) 60
鶏レバー 50g 650(*)
枝豆 枝豆 30g(30さや) 96
ブロッコリー ブロッコリー 70g(5房) 147
(*)ビタミンA の含有量も多いので妊娠中の過剰摂取は避けましょう。

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Posted by kukekko